露地裏骨董。 気になる商品がございましたら、「商品の問い合わせ」欄からご連絡ください。詳細説明、追加写真などをお送りします。 国分寺市本町2-25-15 ℡ 090-1400-7141 12:00〜20:00(日曜13:00〜19:00)
母の大勢の妹たちにまみれて (というかまぎれこんでというか) 育ったせいか、 ものごころついたときから懐メロ歌謡曲好きで、
歌に関しては二十歳くらい年上の方と話が合うのです。
でも叔母たちと違って、 私が好んだのは 「憧れのハワイ航路」 とかの明るい歌ではなく、
「星の流れに」 とか 「カスバの女」 とかの、 なんというか、 やさぐれた歌だったんでした。
「こんな女に誰がしたー。」 って歌う幼児で。
「明日はチュニスかモロッコか」 とかね。 意味わかってない。
これは先天性というもんでしょうね。
コドモ期のやさぐれ歌謡好きは、 のちのジャズのブルーノート音にとりつかれる前兆だったのかもしれません。
美空ひばりのマドロスものも、
「風に吹かれて逆立ちすれば… 」 の 「越後獅子の唄」 も、
「右のポッケにゃ夢がある。 左のポッケにゃチュウインガム。」 の 「東京キッド」 も、
「車屋さん」 も、 大好きでした。
あと、 ばかばかしい歌もね。
少しあとの坂本九 「すてきなタイミング」 も 森山加代子 「月影のナポリ」 もおおいにばかばかしかったね。
ちなみに、 ばかばかしさナンバーワンの歌って、
小林旭の 「あのコをペットにしたくって…」 ってやつだと思うわ。
ひばりも旭ものちに人生を歌うようになって、 私はうけつけなくなってしまった。
カラオケに行こうといわれても、 歌いたい歌がないから、 って言う。
そんなことはない、 たいていの歌はあるから、 っていうんで行ってみると、
ほんとにないのだよ、 私の歌える口承歌のたぐいって。
発売されてないのだからあるわけがない。
(口承歌って、 世代も時代も関係なくって、 ヒミツの感じがするので、 ひそかに愛好してきたのでした。)
私の知っているのは少なくて、
「ひとつ、 昼もする炭鉱の××よ、 ふたつ、 舟でする船頭さんの××よ、…」 の、 ××の数え歌とか、
吉田日出子が 「日本春歌考」 で歌った 「雨のショボショボ降る晩に~」 の歌とか、
「身から出ましたサビゆえに…」 の、 ネリカンブルースとか、
状況劇場の ジョン・シルバーの唄、 とか、
ワルシャワ労働歌とか。
(これを口承歌と言っていいのかわからないけど、 実態はそうですよね。 これ、 超々スローで歌うとやさぐれ歌謡なんですよ。 ギターはアルぺジオで。)
ほら、 だからないっていったでしょ。
ところで、
単純に考えてみて、
その歌がいい歌かどうかにかかわりなく、
人生である歌を歌うように強制されるシーンがありうるなんて、
なんてシュールな映画みたいな話なんでしょ、 と思ったけど、
「口が動いていない」 でますますシュール感が… 。
未来世紀ジャポン。
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歌に関しては二十歳くらい年上の方と話が合うのです。
でも叔母たちと違って、 私が好んだのは 「憧れのハワイ航路」 とかの明るい歌ではなく、
「星の流れに」 とか 「カスバの女」 とかの、 なんというか、 やさぐれた歌だったんでした。
「こんな女に誰がしたー。」 って歌う幼児で。
「明日はチュニスかモロッコか」 とかね。 意味わかってない。
これは先天性というもんでしょうね。
コドモ期のやさぐれ歌謡好きは、 のちのジャズのブルーノート音にとりつかれる前兆だったのかもしれません。
美空ひばりのマドロスものも、
「風に吹かれて逆立ちすれば… 」 の 「越後獅子の唄」 も、
「右のポッケにゃ夢がある。 左のポッケにゃチュウインガム。」 の 「東京キッド」 も、
「車屋さん」 も、 大好きでした。
あと、 ばかばかしい歌もね。
少しあとの坂本九 「すてきなタイミング」 も 森山加代子 「月影のナポリ」 もおおいにばかばかしかったね。
ちなみに、 ばかばかしさナンバーワンの歌って、
小林旭の 「あのコをペットにしたくって…」 ってやつだと思うわ。
ひばりも旭ものちに人生を歌うようになって、 私はうけつけなくなってしまった。
カラオケに行こうといわれても、 歌いたい歌がないから、 って言う。
そんなことはない、 たいていの歌はあるから、 っていうんで行ってみると、
ほんとにないのだよ、 私の歌える口承歌のたぐいって。
発売されてないのだからあるわけがない。
(口承歌って、 世代も時代も関係なくって、 ヒミツの感じがするので、 ひそかに愛好してきたのでした。)
私の知っているのは少なくて、
「ひとつ、 昼もする炭鉱の××よ、 ふたつ、 舟でする船頭さんの××よ、…」 の、 ××の数え歌とか、
吉田日出子が 「日本春歌考」 で歌った 「雨のショボショボ降る晩に~」 の歌とか、
「身から出ましたサビゆえに…」 の、 ネリカンブルースとか、
状況劇場の ジョン・シルバーの唄、 とか、
ワルシャワ労働歌とか。
(これを口承歌と言っていいのかわからないけど、 実態はそうですよね。 これ、 超々スローで歌うとやさぐれ歌謡なんですよ。 ギターはアルぺジオで。)
ほら、 だからないっていったでしょ。
ところで、
単純に考えてみて、
その歌がいい歌かどうかにかかわりなく、
人生である歌を歌うように強制されるシーンがありうるなんて、
なんてシュールな映画みたいな話なんでしょ、 と思ったけど、
「口が動いていない」 でますますシュール感が… 。
未来世紀ジャポン。
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PR
たとえば、
いい感じに破れた金網。
サビサビでおまけに片手のとれてるブリキの動物。
包装に使われてやってきた墨字の和紙やこどもの絵… 。
ピーチコーミングでたまってしまったシーガラスのかけら。 貝殻。 小石。
大好きな友達からもらった古い手紙、 カード。
好きな本屋の紙カバー。
こどもたちが描いた落書き。 こどもたちに描いた落書き。
まだまだ、 あるね。
ほんの一部をお見せしますと、
市場の買い荷の中につっこまれていたセルロイド人形の頭。 どうしろって言うのよ、 と思いながらもう数年…。
ソフビのクマの頭とめちゃくちゃへんな人のゴム人形。 どっちも先っぽの折れた東京タワーにさしている。
空気が抜けてぺったんこになって、 かちかちになってしまったソフビの鳩。
(これらは、 欲しくて買ったのですが。)
値付け不可能な、 売るに売れないもの。
ゴミといえば、 ゴミ。
お宝といえばお宝、 じゃなくて、
やっぱりゴミ… 。
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いい感じに破れた金網。
サビサビでおまけに片手のとれてるブリキの動物。
包装に使われてやってきた墨字の和紙やこどもの絵… 。
ピーチコーミングでたまってしまったシーガラスのかけら。 貝殻。 小石。
大好きな友達からもらった古い手紙、 カード。
好きな本屋の紙カバー。
こどもたちが描いた落書き。 こどもたちに描いた落書き。
まだまだ、 あるね。
ほんの一部をお見せしますと、
市場の買い荷の中につっこまれていたセルロイド人形の頭。 どうしろって言うのよ、 と思いながらもう数年…。
ソフビのクマの頭とめちゃくちゃへんな人のゴム人形。 どっちも先っぽの折れた東京タワーにさしている。
空気が抜けてぺったんこになって、 かちかちになってしまったソフビの鳩。
(これらは、 欲しくて買ったのですが。)
値付け不可能な、 売るに売れないもの。
ゴミといえば、 ゴミ。
お宝といえばお宝、 じゃなくて、
やっぱりゴミ… 。
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「あの女の人は、ワケありでねえ、」
と昨日、 ある業者さんが言った。
彼、最初、 「難ありで… 」 と言い間違えそうになったよ。 (業者用語だもんで。)
(難ありのひと… ね! いいね。 これもインプットされちゃった。)
そのとき、 お、 ワケあり、 っていい言葉だな、 と思ったのでした。
「ワケありで、 安いのです。(高いのです。)」 とか、
「ワケありで、 休みます。」 とか、 ね。
「ワケありの子」 って、 なんか自分もずっと言われてたような気がいたしますの。
(おもにバカ母がワケを増やし続けたんだけど、 20代からは自分で増やした気が… 。)
で思ったんだけど、 夫と結婚してからこの方、 私はすっかりワケありのひとじゃなくなったなあ、 と。
いいことなんだろうな。
特殊感がなくなってちょっとさみしい気もするんだけど。
先月古い友人山田さんに、 「たくましくなったなあ。」
「カゲがあってよかったんだけど。」
と言われてしまった。
ワケ即ちカゲ、 ではないのです。
(ワケとは事情のこと。 カゲとは、 なんだろうな。 漠然とした罪悪感みたいなもんかなあ。
そんなナルシスムだか自己憐憫だかわかんないようなもん、 なくなってけっこう。)
で自分の場合、 ワケありとワケなしでだいたい同じ年数分だから、 人生、 帳尻があってるもんだと、 なんか感心してしまった。
(ずっと難ありさ。)
いや、 わからないぞ。
これから、 ワケありの老人になるかもね… 。
母は軽い認知症になってから、 別人のようにかわいくなった。
先日、 病院に会いに行ったとき、 帰りがけに 「じゃ、 帰るね。 また来るね。」 と言ったら、
「アリガトウ。」 と言ったのでびっくりした。
ありがとうとごめんなさいは、 言ったことがない人だったのだ。
やめてよ、 と思った。
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と昨日、 ある業者さんが言った。
彼、最初、 「難ありで… 」 と言い間違えそうになったよ。 (業者用語だもんで。)
(難ありのひと… ね! いいね。 これもインプットされちゃった。)
そのとき、 お、 ワケあり、 っていい言葉だな、 と思ったのでした。
「ワケありで、 安いのです。(高いのです。)」 とか、
「ワケありで、 休みます。」 とか、 ね。
「ワケありの子」 って、 なんか自分もずっと言われてたような気がいたしますの。
(おもにバカ母がワケを増やし続けたんだけど、 20代からは自分で増やした気が… 。)
で思ったんだけど、 夫と結婚してからこの方、 私はすっかりワケありのひとじゃなくなったなあ、 と。
いいことなんだろうな。
特殊感がなくなってちょっとさみしい気もするんだけど。
先月古い友人山田さんに、 「たくましくなったなあ。」
「カゲがあってよかったんだけど。」
と言われてしまった。
ワケ即ちカゲ、 ではないのです。
(ワケとは事情のこと。 カゲとは、 なんだろうな。 漠然とした罪悪感みたいなもんかなあ。
そんなナルシスムだか自己憐憫だかわかんないようなもん、 なくなってけっこう。)
で自分の場合、 ワケありとワケなしでだいたい同じ年数分だから、 人生、 帳尻があってるもんだと、 なんか感心してしまった。
(ずっと難ありさ。)
いや、 わからないぞ。
これから、 ワケありの老人になるかもね… 。
母は軽い認知症になってから、 別人のようにかわいくなった。
先日、 病院に会いに行ったとき、 帰りがけに 「じゃ、 帰るね。 また来るね。」 と言ったら、
「アリガトウ。」 と言ったのでびっくりした。
ありがとうとごめんなさいは、 言ったことがない人だったのだ。
やめてよ、 と思った。
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