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露地裏骨董。 気になる商品がございましたら、「商品の問い合わせ」欄からご連絡ください。詳細説明、追加写真などをお送りします。                                                  国分寺市本町2-25-15     ℡ 090-1400-7141   12:00〜20:00(日曜13:00〜19:00)

2024年11月26日 (Tue)
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2009年08月21日 (Fri)

ねらわれている熊。

外に置いてある問題の「運動会点数表」の大きなボードの前で、四、五歳の女の子がしゃがみこんで、「数字を0から順番に並べかえる」と言い出してきかない。
暑いのに、30分くらいじっとつきあってたお母さん、えらい。
「ママー、×番がないよー。」
…ほっといて。千円なんだから。


写真はわりと小柄の木彫り熊。
北海道出身なので、こんなのどこがいいのかと昔は思っていたけど、最近はなぜか好きになりました。
売れ残ったら遊んでみようかな。
首にわっかを描いたら月ノ輪熊に。
白く塗ったら白熊に。
白黒に塗ったらパンダに。
カラシ色に塗ったらプーさんに。
威嚇してるプーさんってどうよ。
なんて、ひまだとろくなことを考えない。

sold out

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2009年08月20日 (Thu)
普段は午前3時ころに寝て、週一の骨董市の日だけは午前3時に起きるという、なんかめちゃくちゃなリズムの生活がつづいている。
おとといも寝ようとした頃に、BSで「ミンガスコンサート75'」というのをやりだし、つい3時すぎまで見入ってしまった。
レコードでいえば「チェンジズⅠ、Ⅱ」の頃か。
ちょっとさみしくなった頃のミンガス。
テナーのジョージ・アダムスは「かっこだけブロウテナー」っていうか「なんちゃってフリークトーン」というか、そんなもんだと思うし。
人数分の音しか出てない。
50年代、60年代のミンガスレコードは、一体何人で演ってるのと思わせるような音の厚みがあった。
(確かに菅の数も多かったんだけど、そういう問題じゃなくて。)
ドルフィーもローランド・カークも二人分以上の音出してたし、ミンガス自身の音も超重量級だった。
ジャズに関しては、「人数分以上の厚みのある音」が出てる、というのが、すなわちいい演奏なんだと思ってる。
(ウェザーリポートしかり、電化マイルスしかり。)
でも少々さみしくなっても、ミンガスはミンガス。
ウォーキングベースがブンブンブンとお腹に響くのはミンガスだけです。

昔から、ミンガスが「親戚の叔父さん」だったらいいなと思っていた。(父親だったらやだ。)
面倒見がよくて、説教もして、悪いことしたらすごく怒ってくれて、人生の本音を時々教えてくれる、親戚の叔父さん。
(隣近所じゃなくて離れて住んでいてほしい。)
寝不足だわ。
2009年08月13日 (Thu)

どこかの国のおばあちゃまが農閑期に手作りしたような、おみやげ人形。
裏に、「東イリアン、バンゴバンゴにて。」と書いたシールが貼ってある。
どこだ、バンゴバンゴ。

sold out

2009年08月12日 (Wed)

たぶん、一番好きな短編小説。
今回、今はやりの新訳で読んでみた。
貧乏な「下級官吏」(新訳では下っぱ役人)の、さえない男が、ボロボロになった外套を、給料の何倍も払って新調する一大決心をする。
涙ぐましい節約をして。
仕立て屋にいろいろ注文をつけ、毎日通って出来上がりをうきうきしながら待ち、仕立て上がった外套を誇らしげに着て…という話で。(おちもちゃんとあるのだけど。)
ドストエフスキーの長編のエッセンスを凝縮したような短編で、ペテルブルグの暗くて寒そうな町やそこでつつましく(なんてもんじゃない!)暮らすロシアの人々が、とても親しいものになる。
新訳は、なじめなかった。
旧訳(岩波文庫)の、固いまじめくさった訳文のほうが、この小説の暗いだけじゃないユーモアをひきたてていて、「貧しい」ということがロマンチックでさえある。
新訳は、地の文が落語か漫談みたいな戯文調で、「するってえと、」とかいう。「彼はルンルン気分で、」とか。
ドストエフスキー的気分はまるでない。
私は旧訳に軍配。

うちの店では、秋冬になるとコート類も売る。
(実は心の中では「外套」と呼んでいる。)
服は、毎年使い捨てに近い消耗品となって久しいのだけど、どうも私は潜在的に、そのことに「知らんぷり」をしているみたいなのだ。
この小説の主人公のように、一枚の外套を貴重なモノとして扱いたいのです。
現代の日本では、フリにすぎないけど、知らんぷりしていたい。
古い家具で、裏に墨で日付を書いてあるものがときどきある。
この家具は、持ち主にとってこの小説の「外套」だったんだなあと思う。
「○年○月○日、長男誕生」というのを見つけたこともあった。



2009年08月08日 (Sat)
「で、いくらで売ったの?」
仕入れたばかりの幻燈機がすぐ売れちゃって悲しい、という話をしたら、業者Hさん(うぶだし屋。市場に卸す人)に訊かれたので、おそるおそる値段を言った。
「このバカ!」
頭頂部にげんこつが。やっぱり。
「お前になんか売ってやんねー!」
…あんたから買ったんじゃないもん。
さすがに自分でも安すぎたと思った。
値付けは、むずかしい。
たいていは、仕入値と、経費(市場の席料とか骨董市の出店料とか家賃とか)と、相場感などで、自然に決まっていく。
幻燈機もあまり悩まず付けた。
ただ、そのとき想定していた買い手というのが、うちの主な客層である、あまりお金のなさそうな、でもこういうものが大好きな、あの人この人あのお兄さんこのお姉さん(名前も知らず会話もしたことなかったりするけど)、であったわけだ。
この人たちに、一瞥してそっぽむかれる値をつけたくない、という気持ちが、自然に働いたわけです。
そうすると、わりと金回りのよさそうないちげんさんに、さっと売れちゃって、あっというまに消えてしまったんだよ。
店なんだから、誰に売れてもいいわけなんだけど。
心のなかでは。
あのさ、あんたたちに買ってほしくて店としてすごく苦しい値段つけてるんだからさ、好きなら頑張って買いなよ、わたしたちビンボーをシェアリングしてんだよ。
あ、情けなくなってきた。
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