露地裏骨董。 気になる商品がございましたら、「商品の問い合わせ」欄からご連絡ください。詳細説明、追加写真などをお送りします。 国分寺市本町2-25-15 ℡ 090-1400-7141 12:00〜20:00(日曜13:00〜19:00)
雨の日が続きます。
土曜の浦和骨董市も、前日に早々とあきらめて欠席の連絡をしました。
当日は降り方が微妙で、霧雨が降ったりやんだり。
これくらいなら出られたかな、という思いと、いや、やめて正解、という思いで揺れる。
雨の日は、出店料や駐車代、ガソリン代などの経費と、売上予測をはかりにかけて、赤字と思えばやめたりもしますが、お金の問題よりもほんとは 「品物をだめにする」 というのが一番憂鬱だからなのです。
紙もの、金属もの、電気スタンドなどの電気ものなどは濡れるとだめになっちゃうので。
で、家で録りためていたDVDの中から、ヴェンダースの映画 「ランド・オブ・プレンティ」 を観ることにした。
かねてから夫に薦められていたんですが、私、ヴェンダースはイマイチだと思っていたので、なかなか手が延びなかったのです。
失礼しました。
とても素晴らしい映画でした。
9・11から二年後の話。
ベトナム帰還兵で枯葉剤後遺症を患う中年男ポールは、「一人自警団」 となってロスの町を毎日パトロールする。
街を再度のテロから守るため、アラブ系と見ればテロリストと疑って追跡する。
妄想的で、滑稽で、哀れなパトロール。
実際あのテロのあと、アラブ系というだけで襲撃された事件が複数あったし、ベトナム帰りの、虚無的ですさんだ眼をした男の人も見たことがあるので、ああ、いそうな人だなあ、と思ったけど、
いそう、などころじゃなくて、
この男こそ 「アメリカのメタファー」 そのものなのでした。
思慮深く優しい姪のラナ (ミシェル・ウイリアムス。 かわいい。) を一つの救いとしてこの男に対比させるが、
実のところ、それで男=アメリカが悪夢から救われるのか、誰にも、たぶん作者にも、わからない。
(アメリカは、この映画が作られたあとも相変わらず、偏執狂的に、西部劇のように、テロ叩きに夢中なので。
そしてアフガンやイラクからの心身ともに傷ついた帰還兵をさらに増やしたことだろう。)
でも、アメリカ大好きなドイツ人であるヴェンダースは、とにかく撮らずにはいられなかったんだと思う。
ラブレターである。
ラブレターには、誠実にお応えなさい、と思う。
アメリカ自身から、こういう映画を作る人が現れたら…、と思うけど、9・11を描いたのは、「ワールド・トレード・センター」 だものね。
ハリウッドの商魂はたくましい、というか…。
土曜の浦和骨董市も、前日に早々とあきらめて欠席の連絡をしました。
当日は降り方が微妙で、霧雨が降ったりやんだり。
これくらいなら出られたかな、という思いと、いや、やめて正解、という思いで揺れる。
雨の日は、出店料や駐車代、ガソリン代などの経費と、売上予測をはかりにかけて、赤字と思えばやめたりもしますが、お金の問題よりもほんとは 「品物をだめにする」 というのが一番憂鬱だからなのです。
紙もの、金属もの、電気スタンドなどの電気ものなどは濡れるとだめになっちゃうので。
で、家で録りためていたDVDの中から、ヴェンダースの映画 「ランド・オブ・プレンティ」 を観ることにした。
かねてから夫に薦められていたんですが、私、ヴェンダースはイマイチだと思っていたので、なかなか手が延びなかったのです。
失礼しました。
とても素晴らしい映画でした。
9・11から二年後の話。
ベトナム帰還兵で枯葉剤後遺症を患う中年男ポールは、「一人自警団」 となってロスの町を毎日パトロールする。
街を再度のテロから守るため、アラブ系と見ればテロリストと疑って追跡する。
妄想的で、滑稽で、哀れなパトロール。
実際あのテロのあと、アラブ系というだけで襲撃された事件が複数あったし、ベトナム帰りの、虚無的ですさんだ眼をした男の人も見たことがあるので、ああ、いそうな人だなあ、と思ったけど、
いそう、などころじゃなくて、
この男こそ 「アメリカのメタファー」 そのものなのでした。
思慮深く優しい姪のラナ (ミシェル・ウイリアムス。 かわいい。) を一つの救いとしてこの男に対比させるが、
実のところ、それで男=アメリカが悪夢から救われるのか、誰にも、たぶん作者にも、わからない。
(アメリカは、この映画が作られたあとも相変わらず、偏執狂的に、西部劇のように、テロ叩きに夢中なので。
そしてアフガンやイラクからの心身ともに傷ついた帰還兵をさらに増やしたことだろう。)
でも、アメリカ大好きなドイツ人であるヴェンダースは、とにかく撮らずにはいられなかったんだと思う。
ラブレターである。
ラブレターには、誠実にお応えなさい、と思う。
アメリカ自身から、こういう映画を作る人が現れたら…、と思うけど、9・11を描いたのは、「ワールド・トレード・センター」 だものね。
ハリウッドの商魂はたくましい、というか…。
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ひさびさに一目でグッときたメンズシャツです。
ロシア軍が防護服の中に着たもので、オイルコーティングされてたのをクリーニングしました。
(まだちょっと油くさい。)
何にグッときたかといえば、綿の色(ムラムラのベージュ)と風合いかな。
袖口の先に、手の甲を被うカバーがついてて、使わないときはボタンでとめておくようになっています。
冬にジャケットの袖からのぞかせて手袋がわりにすると面白いかも。
軍モノは、十年くらい前までは積極的に仕入れてましたが、今はよっぽどカッコイイと思ったモノ以外は仕入れません。
USやイタリーの弾丸ケースなんかも売ったなあ。
フランス軍のアルミ鍋、とかも。
なんかね、そのあとアフガン攻撃やイラク攻撃などか現実に起こって、軍モノが 「都会っ子のシャレ」 じゃなくなってしまった気がしたんだよね…。
このシャツ、女の子が着ても似合います。
五枚入荷して、いま在庫二枚です。
1P ¥4500
「映画の好みだけは千差万別」 と言われてるけど、ホントですね…。
そもそも、「白鳥の湖」 というものが、私には最初からギャグとしか思えないのですが。
周りの評判も良かったので、観にでかけたけど…、なんというか、まるでいただけませんでした。
と言うと、「こわいからね」 とか 「強烈だからね」 とか返されるのですが。
違うんです。 逆です。
タランティーノのスカッとさわやかなド暴力や、リンチの不気味感が恋しくなった。
なにより不快だったのは、人間を 「ベタな類型化」 してるところ。
とっても雑だと思います。
じゃ何かい? 内気でまじめすぎる女が自分の殻を破るには、悪い遊びを覚えればいいのかい? と悪態つきたくなる。
日本のバレエもの少女漫画のほうがずっといいわ。
いかにも的なタイプのバレエ監督の男が、いかにも的なタートルネックのセーターを着ていて笑ったし。
(「ライフ・アクアティック」の海賊のシマシマTシャツはシャレだったけど、これは大まじめなんだよね。)
次に不快なのは、監督がお化け屋敷的な画面上のおどかしを、サスペンスと勘違いしてるらしいところ。
(ヒッチコックの、絵じゃない怖がらせ方をみならってほしい。)
だいぶ前のこと、デパートの商品券を親に譲られて、何かを買いにデパート中くまなく見たけれど、(しかも一番おしゃれと思われてるところ) とうとう一個も欲しいものが見つけられなかったことがある。
あのときも、自分ってどこかおかしいんじゃないか、と真剣に思ったもんだけど、この映画も、面白くなかったという感想を一個も聞いていないので、あれ、私ってそんなに普通からかけはなれてるのかと不安になった。
かけはなれたくないです。
面白くなかったという人と話したいなあ、と思いました。
そもそも、「白鳥の湖」 というものが、私には最初からギャグとしか思えないのですが。
周りの評判も良かったので、観にでかけたけど…、なんというか、まるでいただけませんでした。
と言うと、「こわいからね」 とか 「強烈だからね」 とか返されるのですが。
違うんです。 逆です。
タランティーノのスカッとさわやかなド暴力や、リンチの不気味感が恋しくなった。
なにより不快だったのは、人間を 「ベタな類型化」 してるところ。
とっても雑だと思います。
じゃ何かい? 内気でまじめすぎる女が自分の殻を破るには、悪い遊びを覚えればいいのかい? と悪態つきたくなる。
日本のバレエもの少女漫画のほうがずっといいわ。
いかにも的なタイプのバレエ監督の男が、いかにも的なタートルネックのセーターを着ていて笑ったし。
(「ライフ・アクアティック」の海賊のシマシマTシャツはシャレだったけど、これは大まじめなんだよね。)
次に不快なのは、監督がお化け屋敷的な画面上のおどかしを、サスペンスと勘違いしてるらしいところ。
(ヒッチコックの、絵じゃない怖がらせ方をみならってほしい。)
だいぶ前のこと、デパートの商品券を親に譲られて、何かを買いにデパート中くまなく見たけれど、(しかも一番おしゃれと思われてるところ) とうとう一個も欲しいものが見つけられなかったことがある。
あのときも、自分ってどこかおかしいんじゃないか、と真剣に思ったもんだけど、この映画も、面白くなかったという感想を一個も聞いていないので、あれ、私ってそんなに普通からかけはなれてるのかと不安になった。
かけはなれたくないです。
面白くなかったという人と話したいなあ、と思いました。
前に何度か売ったおぼえがありますが、このシリーズ、じつに私のツボなのです。
これはお茶碗ですが、小皿も大鉢も小鉢もあり、見込に文字なしもあります。
このシリーズが手に入るたびに、あ、自分がほしいな、どうしようかなあ、でも売らないとな、と心が千々に乱れる…。(安物なんですけどね。 悩む自分が情けない。)
清々しいブルーグリーンの線柄の見込に、福の印字。
弱々しくて、あまり大きな福が来そうもない、福の字。
何の高望みもしてなさそうな福の字。
昔は、いわゆる 「おめでた柄」(吉祥柄) というものが色々あったけど、それは、戦争や飢餓や天災や病気やらで、今より生き延びるということが大変だった時代の、人々の祈りがこめられていたのだと思います。
でも、今だって、ね…。
この、ささやかな福でいいから…、と思いますね。
sold
写真はオオタ氏ではありません。
オオタさんは、ホーロー看板のコレクションでは有名な方ですが、実は、紙モノ、トランク、柱時計、企業モノなどなど、じつに色々な分野のコレクターであります。
家はどうなってるんだろう、と思うけどこわくてきけない。
写真家でもあり、最近はオブジェ作家でもあります。
実に、「過剰な方」。
ひとなつこい笑顔で素直な質問ぜめをしたりして、新しく友人を作るのがお上手で、なんというか、「人たらし」。
そのオオタさんが、人生、音楽もコレクトしてないわけはないのでした。
最近友人の家で聴いてショックを受けたという、レナード・コーエンのCD持参で遊びにいらっしゃいました。
コーエン、七十代なのに実に色っぽい。
ルー・リードやデビッド・ボウイがバラードを歌うときの歌い方、音程を崩してシャンソンか詩の朗読のように歌うときに、とてもよく似ている。
けどコーエンのほうが先輩なんだな…。
シンガーにリスペクトされているシンガーらしいです。
それから二人で音楽談義をえんえんと…。
キンクスがお好きとか。(私はよく知りません。)
荒木一郎、いいよね、とか。(これは満場?一致。)
彼の 「ジャニスを聴きながら」 のジャニスはジョプリンかイアンか、とか。
日本の汗くさい某ロックシンガー (匿名。)、いやだよね、とか。
話尽きず次回持ち越し。
店の二階でマイルスの三楽オーシャンの広告パネルを見つけ、「えー、これいつの? なんでマイルスが三楽オーシャンなのー?
安い焼酎だよ?。
サミー・ディビス・Jr.だってサントリーホワイトだったのに!
マイルス、知ってたら怒ってたよ、 なんであいつがホワイトで俺がこれなんだ、って!」
ひとしきりお騒ぎになって帰られました。
(私に怒んないでください。 仕入れただけです。)