露地裏骨董。 気になる商品がございましたら、「商品の問い合わせ」欄からご連絡ください。詳細説明、追加写真などをお送りします。 国分寺市本町2-25-15 ℡ 090-1400-7141 12:00〜20:00(日曜13:00〜19:00)
水中花、で思い出すのはいつも、
「堪へがたければわれ空に投げうつ水中花。」
という、伊東静雄の詩の一節。
「金魚の影もそこに閃きつ。
すべてのものは吾にむかひて
死ねといふ、
わが水無月のなどかくはうつくしき。」
二十歳くらいの頃からとても好きな詩でしたが、今読むと、最後の一言になんか違和感がある。
あれ? うつくしいの? 「くらき。」 とか 「くるしき。」 とかじゃないの? って思ってしまう。
若いときって、苦悩も甘美、ってときだから、あまり違和感を感じなかったのかもしれない。
冷房が普及してから、水中花というものは夏の風物ではなくなったらしく、一年中ぽつぽつと売れるので、店では一年中置いています。
十年くらい前、市場で大量に買ったとき、(当時は自転車で行ってたので、宅急便で店に運んだ。) ああ、私は一生水中花を売るんだわ、と思ったのを思い出す。
ちっちゃい商売だわ、って…。
若い人は見たことがないらしく、年配の男性はいきなり 「愛の水中花」 を歌いだしたりするけど、私、無視。
私自身小さいときから水中花フェチで、縁日でいつもねだっていました。
薄く削った木片に着色したもので、水をとりかえていれば入れっぱなしで何年でも長持ちします。
これは昭和三十年代のもので、輸出用でもあったらしく袋に英文も書かれている。
昔は、涼を呼ぶものとして、杯洗に入れたりもしたので、「酒中花」 とも言った。
「泡ひとつ抱いてはなさぬ水中花」 風生
「水中花さびしきかやや傾けり」 故郷
1P ¥350
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先日は誕生日だったのだけど、子供たちはどうせ忘れてるだろうからと、夕食のときにビールをおいて、むりやり乾杯させたのでした。
「私誕生日だよ。」
「うれしいか?」
「…うれしくない。」
夫とは毎年毎年、何十年も同じ会話を繰り返している。
ところが夕食後、娘が、ダウンロードして制作したCD 「ウィルのお仕事集」をサプライズ・プレゼントしてくれたのでした。
わーん、うれしい。
17曲も入ってる!
こんなの作れるなんて、魔法使いみたいだ! ダウンロードとか、パソコンとか、ユーチューブとか、使いこなしてる。 車もぶつけない。 すごい子だ。
パソコンって、使いこなせば便利だろうけど、私はメールもしない。
メールアドレスを作って人に教えたらメール来るかもしれないでしょ。
そしたら毎日椅子に座ってパソコンのスイッチいれなきゃならなくて、メール読むところをチェックしなきゃならないんでしょ。
そんな仕事増やしたくないし。
昔、夫が初めてパソコンを買うと聞いたとき、「電気代かかるからやめよう。」 と、ほかの家電と同じ扱いをして反対し、夫に 「なんて後ろ向きなやつなんだ。」 とあきれられた。
高い買い物なのに、数年後、買い替えると聞いたときはかなり頭にきた。
聞けば、古いパソコンは、ヴィンテージにもならないというじゃないの。
そんなもの!
今は 「ほかの家電とは違うものだ」 ということは一応わかったけど、やっぱり使えるようになりたいとは思わないのです。
ケータイでは、ブログの写真は一枚しか送信できないし、リンクしてくださった方たちのも読めないし、(私がやり方しらないだけかも) 限界あるけど、機械オンチの私としてはこれで上等だと思う。
これは、サンドペーパー面。
骨董市での世間話?で、木のものを 「仕上げる」 ときは、台所用のスチィールたわしが一番いいんだよ、サンドペーパーだとどうしてもばれちゃう(?)からな、と言ってらした方がいた。
ばれちゃったら困る 「仕上げもの」 って…? という疑問はさておき、いいと言われたことはすぐやってみたくなる私。
ちょうど剥がしはじめた漆の小引き出しで実践してみました。
このては時流にあわないのか、ずっと売れ残っていたので、遊んでみようとおもったのでした。
しかし、漆塗りの頑固なこと。
剥がしてみるたびに、漆ってすごいなー!と思います。
鏡面仕上げで、剥がすとっかかりがないので、まず剥離材をかけます。
鏡面の艶がなくなるだけで、剥離材なんかにびくともしません。
ふきとったあとで、ひたすら、サンドペーパー。
ふきとって、サンドペーパー。
これをほぼ永遠に繰り返す。
で、一面を、スティールたわしで試してみました。
なるほど。
らくで、てあとも残らない。
剥離材代 (ばかにならないのだ) もいらない。
てはがし感の味わいはないのですが。
「てはがし感」 といっても、「雨漏り」 や 「だみ」 のように、業界で価値が認定されてるわけじゃありません。
昨日は昼から夜まで、都心での用事がてんこもり。
合間があったので、表参道のラットホールギャラリーに行く。
アラーキー、なんて呼べない気分になりました。
荒木経惟さんのチロの写真展。
いとしの飼い猫の…なんて思って行ったら、大間違い。
安い情緒はすぐさま消える。
写真家は、撮る。
毎日、鬼のように、撮る。
横たわる、死期の近い猫。濡れたような、静かな、緑の目の、猫。
目のアップ。
横たわる、目を閉じた猫。
たしかに、死んだ、猫。
その形のまま、骨になった猫。
火葬の扉の前で、白い骨箱を抱いて立つ、写真家。
空。
曇り空。
青空。
夕焼け空。
木。
つらくて、つらくて、目をそむけたいのだけど、目が離せない。
それは、きっと写真家がそうだからだ。
いのちと、亡くなったいのちと、この世と。
鬼のような写真家の、鬼が迫って来る、写真展でした。
合間があったので、表参道のラットホールギャラリーに行く。
アラーキー、なんて呼べない気分になりました。
荒木経惟さんのチロの写真展。
いとしの飼い猫の…なんて思って行ったら、大間違い。
安い情緒はすぐさま消える。
写真家は、撮る。
毎日、鬼のように、撮る。
横たわる、死期の近い猫。濡れたような、静かな、緑の目の、猫。
目のアップ。
横たわる、目を閉じた猫。
たしかに、死んだ、猫。
その形のまま、骨になった猫。
火葬の扉の前で、白い骨箱を抱いて立つ、写真家。
空。
曇り空。
青空。
夕焼け空。
木。
つらくて、つらくて、目をそむけたいのだけど、目が離せない。
それは、きっと写真家がそうだからだ。
いのちと、亡くなったいのちと、この世と。
鬼のような写真家の、鬼が迫って来る、写真展でした。
戦中の金属代用品は、どれだけ種類があるのでしょう。
どれも用の美にあふれてる、と思います。
装飾の余裕のない時代のこと、ビンボーくさいと言ってしまえばそれまでですが…。
可憐な軍モノやこういう民生品を見るにつけ、日本って、ほんとにいっぱいいっぱいで戦争してたんだなあ、とつくづく思います。
かたやアメリカはというと…。 ちょうどこの春オレゴンの断崖の観光地で、戦中に建設されたという豪華で堅牢なビューポイント施設を見てきたところ。
ううう、そうだったのか、戦争は片手間だったのね… と、なんだかな…、という気持ちになりました。
この燭台、合わせのホヤつきのもありますが、ホヤのないほうが断然美しいと思いました。
ホヤなし sold out
ホヤあり ¥3800