露地裏骨董。 気になる商品がございましたら、「商品の問い合わせ」欄からご連絡ください。詳細説明、追加写真などをお送りします。 国分寺市本町2-25-15 ℡ 090-1400-7141 12:00〜20:00(日曜13:00〜19:00)
それまでは写真というものは、 雑誌などに載ってるものを、 撮影者も知らずに漫然と見るものだったと思う。
写真を鑑賞する、 ということを教えてくれたのは、 友達が貸してくれた一冊の写真集だった。
「太陽の鉛筆」。
二十代半ばの頃だった。
沖縄の光と風と海と人と犬。
遠くの小さい人たちと近くの大きい人が一つのフレームに入っていたり、
犬の顔が半分切れていたりした。
この写真集が忘れられず、 ずっと探していたけどずっと手に入れることができないでいる。
ほかのを買ったけど、 「太陽の鉛筆」 にかなわなかったのです。
こんな話もう時効だと思うので。
のちに写真を撮ってる男の子と知り合い、 誰が好き? ときかれたので、 東松照明、 と答えた。
彼も大好きだったらしく、 びっくりしていた。
彼は重たいギターを弾くブルースマンでもあった。
何度かいろいろな話をしているうちに、
「いいひと、 いてるんか?」
ときかれた。
彼氏じゃなくいいひとという言い方がすてきだったので、
私たちはつきあうことになった。
潜在的に 「死にたい人」 だったので、 酔って豊平橋の欄干の上を歩き、 落ちたら死ねるか、 と言うのである。
「ポンヌフの恋人」 のように、 あらかじめ先のない関係だった。
なんだか人生と関わってしまった、
東松照明さん。
「そんなこと知らないよ。」 とおっしゃるでしょうね。
ご冥福をお祈りします。
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