仕入れたばかりの風力計が、店頭に置いてある。
昨日の夕方店のそとで、「フー!、フーッ!」と激しい息の音がするので、そっとのぞくと、学校帰りのちっちゃな体の中学生の男の子が、しゃがみこんで風力計に必死に息を吹きかけていた。
とちゅう咳き込んだりしちゃって、苦しそうなのにもう夢中。
ときどきちらっと店のなかを見て気にしている。
くそ暑いのにずっと続けてるので、見かねて近づいていった。
「あのねー、こうやって手で回してもメーターは動くんだよ。ほら。」
「あ、そうか。」
これおもしろいですねー、と言って去っていったけど、あとで考えると、あの子自分の息の風力を計りたかったのか?
¥8500
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