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「日本語が滅びるとき」 で有名な水村美苗の、苦くて (帰国子女というには) 長すぎた、アメリカ体験記です。
アメリカ旅行中にずっと読んでたので、久しぶりの旅行なのに浮かれた気分になれなかったのはこの本のせいかもしれない。
おかげで、今回の旅行は、「アメリカの憂鬱」 と 「日本の憂鬱」 を数え上げる感じで過ごしていた。
彼女は中学生のときに、一家でアメリカに移住。
「アメリカナイズ」 されていく姉とは対称的に、日本文学と明治、大正の日本を愛する少女でした。
どういう風に苦いかといえば。
日本では 「迷子にならないように」 という不安が、「殺されないように」 という不安にいつのまにか変わっていったこと。
コリアン、チャイニーズと識別されない、ただの 「東洋人」 として扱われること。
ネイティブな英語を話さない 「白人じゃない人種」 に対する微妙な差別。
二、三年に満たない滞在の日本人は、たいてい 「アメリカ大好き」 になって帰国します。 わが家もそのクチでしたが、しかもリベラルといわれる土地柄でしたが、それでもこういう苦さは思い当たるものがあります。
短期滞在じゃない邦人は、いかばかりでしょう。(かれらは顔つきが違います。厳しい、しまった顔つきになっている。)
かたや日本は。
街中でもそうそう 「殺される」 気がしないのはいいとこだけど。
いやなのは、人権より印象や気分で人を攻撃したりとか、かなあ。
本人の問題なのに親、親族までひっぱりだしたり。 (「村」か、って思う。)
でもこれって、「寅さん」的な、人情とか情緒とかの裏返しなんだよね。
そこをなんとか、人情と人権の折り合いをつけられないものか、と思う。
一番耐えがたく思うのは、とてもアジア的な、なんか真綿で首を絞められるような 「同調圧力」、だな…。戦中の隣組だって今の町内会だって新聞などのマスメディアだってネットの口コミだって、一つ間違えばいつだって 「大衆ファシズム」 に変貌する、(してきた。) ということはいつも押さえておいたほうがいい、と思っております。
じゃアメリカの赤狩りの時代は何だ、と言われると困るんだけど。
うーん、「日本の憂鬱」 じゃなくて 「人類の憂鬱」 かも…。
なんか結論がグダグダになってきました。
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