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露地裏骨董。 気になる商品がございましたら、「商品の問い合わせ」欄からご連絡ください。詳細説明、追加写真などをお送りします。                                                  国分寺市本町2-25-15     ℡ 090-1400-7141   12:00〜20:00(日曜13:00〜19:00)

2024年04月20日 (Sat)
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2010年02月24日 (Wed)

インテリアや雑貨の雑誌を本屋でパラパラ立ち読みして、すぐにうんざりして置いてしまった。
こだわりの何とか、なんてたくさんだなあ、と思う。
いっそ、もらいものと拾いものだけで成り立ってる部屋がいい。
もう何も選択したくない。
(我が家は売れ残り品と半壊品を修理したものばかりの、無選択受け身インテリアだ。いや、捨てるか残すかだけ選択してるかな。)

いつもいつも、「たかがモノじゃん。」 という気分がはりついている。
ほしかったものを市場で落とせなかったときや(これは負け惜しみだな)、高価なものをこわしてしまったとき、すぐこのフレーズが顔を出す。
今に始まったことじゃなくて、昔ホーローの洗面器を探して住んでた札幌中の金物屋を全部歩き回ったりした(当時はプラスチックかアルマイトだった。その後アフタヌーンティーがオープンして扱うようになった。)最中にも、裏腹だけど、そう思っていた。
時代の「カッコイイ」を「消費」に結び付けようとするのが商業活動というものだから、売ってないものを(売ってないからこそ?)探し求めるのはへそまがりかもしれない。
でもこういう人こそ、ほんとは商業主義のおいしいターゲットなんです。だって一万円のホーロー洗面器だって、あったら買ったかもしれないんだもの。
「たかがモノじゃん。」
時期によってそう思うんじゃなくて、いつもいつも通低音のように、その言葉がはりついていた。
骨董、古道具屋という商売は、もちろんモノ選びが基本なわけで、同業者に云ってみてもあまり共感を得られない「気分」ではあります。
なぜなんでしょう。
なぜだかわからないけど、わかるまでその「気分」を留保していたいと思うのです。

「TOKYOスタイル」(京都書院版)という写真集を初めて見たとき、その答の一部をもらったような気がしました。
東京の若者の安アパートリアルインテリア。
その無頓着さや悪趣味さをのぞいてやろう、とした意地悪な気分はふっとび、ページをめくるたぴに、自分でも思いがけなかった感動でいっぱいになるのでした。
写真をやっている人は写真の道具が、音楽をやっている人は楽器が、洋服好きは洋服が、つまってる部屋。
住人のエネルギーの方向がまるわかりの、狭い部屋。
都築さんは、最初からその有りように感動していたのでした。写真につけられたキャプションや、あとがきがすごくいいので、これを読まないとこの写真集の魅力は半減します。
ちょっと引用。
『インテリア・デザインに本質的になんの興味も持たない人たちがいる。(略)部屋にあるもの、ついているものを使って、足りなければそこら辺で買うなり拾うなりして適当に置いておくだけ。必要なものが必要な分だけ機能すれば、それで十分なのだ。壁とカーテンと家具の色のマッチングだとかよりも、彼らはもっと他のことに時間とエネルギーを使いたい人種である。』

こういう人たちに、都築さんと同じように、私も「乾杯!」しよう。
(でもやっぱり商売と矛盾してるな…。)



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