露地裏骨董。 気になる商品がございましたら、「商品の問い合わせ」欄からご連絡ください。詳細説明、追加写真などをお送りします。 国分寺市本町2-25-15 ℡ 090-1400-7141 12:00〜20:00(日曜13:00〜19:00)
作業途中。
こね鉢は場所をとるので、在庫をためないように「売れたら仕入れる」を繰り返しています。
最近仕入れたこれは、大きさも手頃で状態もよいのですが、匂いをかいでみるとニスの匂いがプンプンする。
(この匂いをかいでみる、という行為、骨董業者なら必ずやりますね。
陶器なども、ひっくりかえして高台をみる、コンコンたたく、それから匂いをかぐ、という手順をすばやくやる。
それでその品の前歴を推測するのです。あるいは余分な手がくわえられてないか。)
さて、どうしましょう。 と思うひまもなく、やることは決まっています。
塗装をはがすこと。
家具類ならいざしらず、こね鉢に体内に入ると有害な塗料なんて許されません。
パンもうどんもこねられないじゃないの。
ほんとは、こちらが手をかけないで買われた方が考えればいいことかも、と思うのですが、知らないで有害なのを食材用に使われたらすごくやだ。
というのと、ニス臭のするこね鉢、という存在自体がいやなんだと思う。
漆のようなのになんでなんだろと思いながら、漆だと剥離剤もきかず大変なんだよなと思いながら、剥離剤はこれまた有害だよなと思いながら、バターナイフ一本でコツコツはがす。 はがし用のスクレーバーは木を傷めたりするので、バターナイフが一番いい。
小さいはげのある漆の小皿などを、バターナイフ一本で全部はがすと、とてもいいくりぬき小皿になる。
でも小皿一つでも腱鞘炎になっちゃうくらい大変だ。
そうやって一個二百円くらいで売ったので、とてもわりに合わないんですが。
やりはじめてすぐに後悔するのだけど、そういう物件が来ちゃうとまたやってしまう。 でまた後悔するのです。
漆のちゃぶ台をはがして木地に戻して売ったこともある。
この大変な作業は値段に入れない。
(入れると売れない値段になってしまう。)
お客様にしてみたら関係ないことだしね。
業者の方々は、多かれ少なかれ(モノを無駄にしないために)このような作業をしていると思います。
私は特に、「お母さんモード」というか「余計なお世話モード」というか…。
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