露地裏骨董。 気になる商品がございましたら、「商品の問い合わせ」欄からご連絡ください。詳細説明、追加写真などをお送りします。 国分寺市本町2-25-15 ℡ 090-1400-7141 12:00〜20:00(日曜13:00〜19:00)
平岡正明さんの文章が好きでした。
彼は個人的な 「日付のある感動」 を語るのです。 (これってジャズっぽい。)
「俺はジャズ喫茶××の外階段に腰をかけていた。 そのとき店内から漏れ聴こえてきた 『ブルートレーン』。
そのときが今まで聴いたなかで最高の 『ブルートレーン』 だった。」
という具合に。 (出典が手元にないので正確じゃありませんが。)
独特のリズム感と出まかせ感 (=アドリブ感) のある文体が、 またジャズっぽかった。
で話は第三世界から革命まで、 こじつけ気味に、 自由自在に飛んでいくのです。
その彼の感動は捏造かもしれず。
ただ扇動目的かもしれず …。
だとしても、 あんな扇動の名人はいないと思う。
「え、 うそー。」 と思いながらも知らぬ間に心をかすめとられていってる。
そして心ならずも、 以後深層に根付いちゃったりしてる。
つくづく、 人たらし、 もとい、 アジテーターとして名人芸の域だったと思います。
昔ある雑誌に拙文を載せていただいたとき、 私は彼の文体を無意識に意識してたんだなあ、 と後でわかったのでした。
《 マイルスはいつから真下を向いて吹くようになったのだろう。
多くの無名の黒人たちと通底するように。
天上のエリントンやパーカーを慕うように。
祈るように。 》
と書いたくだりを、
夫は、 「下を向くのは自分の音がよく聴こえるからだって言ってたぜー。 マイルスがこんなクサイこと思うもんか。」 とコメント。
いいの。 捏造したかったんだから。
彼の忘れられない一文があります。
「連合赤軍リンチ事件」 の新事実が次々とニュースになっていたときのこと。
掲載誌も他の部分も忘れたけど、 悲痛な、 悔しさのにじんだ文でした。
最後に 「自分には、 どんな運動にも赤いバラ一輪が必要なのだ。」 と締めくくっていた。
赤いバラ一輪とは、 一片のロマンチシズム、 の意味だと思う。
そういえばご本人に二度お会いしたことがあったのだった。
一度目はすごく昔、 渋谷山手教会で。
二度目はそれより新しい昔、 札幌で何度か山下洋輔トリオを共催したとき、 司会としていらしたのでした。
私は彼をホテルまで迎えにいく役目をたまわり、 道中あたりさわりのない話をし、 ごく事務的な態度で接しました。
(私は有名人コンプレックスというものがまるでないので、 普通に初対面の人と接するのとまったく同じ態度なんです。 たとえすごくファンだったとしても。)
無愛想な女だなと思った、 とあとで言われましたが、 そんなことなかったんですけどね…。
打ち上げの際に店の壁にサインしていただいた。
殴り書きで、 「ダッタン(変換しません)人風金玉のにぎり方 平岡正明」 と。
ありがたいのかありがたくないのかわからない、 びみょーな気持ちになったのでした。
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彼は個人的な 「日付のある感動」 を語るのです。 (これってジャズっぽい。)
「俺はジャズ喫茶××の外階段に腰をかけていた。 そのとき店内から漏れ聴こえてきた 『ブルートレーン』。
そのときが今まで聴いたなかで最高の 『ブルートレーン』 だった。」
という具合に。 (出典が手元にないので正確じゃありませんが。)
独特のリズム感と出まかせ感 (=アドリブ感) のある文体が、 またジャズっぽかった。
で話は第三世界から革命まで、 こじつけ気味に、 自由自在に飛んでいくのです。
その彼の感動は捏造かもしれず。
ただ扇動目的かもしれず …。
だとしても、 あんな扇動の名人はいないと思う。
「え、 うそー。」 と思いながらも知らぬ間に心をかすめとられていってる。
そして心ならずも、 以後深層に根付いちゃったりしてる。
つくづく、 人たらし、 もとい、 アジテーターとして名人芸の域だったと思います。
昔ある雑誌に拙文を載せていただいたとき、 私は彼の文体を無意識に意識してたんだなあ、 と後でわかったのでした。
《 マイルスはいつから真下を向いて吹くようになったのだろう。
多くの無名の黒人たちと通底するように。
天上のエリントンやパーカーを慕うように。
祈るように。 》
と書いたくだりを、
夫は、 「下を向くのは自分の音がよく聴こえるからだって言ってたぜー。 マイルスがこんなクサイこと思うもんか。」 とコメント。
いいの。 捏造したかったんだから。
彼の忘れられない一文があります。
「連合赤軍リンチ事件」 の新事実が次々とニュースになっていたときのこと。
掲載誌も他の部分も忘れたけど、 悲痛な、 悔しさのにじんだ文でした。
最後に 「自分には、 どんな運動にも赤いバラ一輪が必要なのだ。」 と締めくくっていた。
赤いバラ一輪とは、 一片のロマンチシズム、 の意味だと思う。
そういえばご本人に二度お会いしたことがあったのだった。
一度目はすごく昔、 渋谷山手教会で。
二度目はそれより新しい昔、 札幌で何度か山下洋輔トリオを共催したとき、 司会としていらしたのでした。
私は彼をホテルまで迎えにいく役目をたまわり、 道中あたりさわりのない話をし、 ごく事務的な態度で接しました。
(私は有名人コンプレックスというものがまるでないので、 普通に初対面の人と接するのとまったく同じ態度なんです。 たとえすごくファンだったとしても。)
無愛想な女だなと思った、 とあとで言われましたが、 そんなことなかったんですけどね…。
打ち上げの際に店の壁にサインしていただいた。
殴り書きで、 「ダッタン(変換しません)人風金玉のにぎり方 平岡正明」 と。
ありがたいのかありがたくないのかわからない、 びみょーな気持ちになったのでした。
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