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露地裏骨董。 気になる商品がございましたら、「商品の問い合わせ」欄からご連絡ください。詳細説明、追加写真などをお送りします。                                                  国分寺市本町2-25-15     ℡ 090-1400-7141   12:00〜20:00(日曜13:00〜19:00)

2024年11月24日 (Sun)
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2009年08月12日 (Wed)

たぶん、一番好きな短編小説。
今回、今はやりの新訳で読んでみた。
貧乏な「下級官吏」(新訳では下っぱ役人)の、さえない男が、ボロボロになった外套を、給料の何倍も払って新調する一大決心をする。
涙ぐましい節約をして。
仕立て屋にいろいろ注文をつけ、毎日通って出来上がりをうきうきしながら待ち、仕立て上がった外套を誇らしげに着て…という話で。(おちもちゃんとあるのだけど。)
ドストエフスキーの長編のエッセンスを凝縮したような短編で、ペテルブルグの暗くて寒そうな町やそこでつつましく(なんてもんじゃない!)暮らすロシアの人々が、とても親しいものになる。
新訳は、なじめなかった。
旧訳(岩波文庫)の、固いまじめくさった訳文のほうが、この小説の暗いだけじゃないユーモアをひきたてていて、「貧しい」ということがロマンチックでさえある。
新訳は、地の文が落語か漫談みたいな戯文調で、「するってえと、」とかいう。「彼はルンルン気分で、」とか。
ドストエフスキー的気分はまるでない。
私は旧訳に軍配。

うちの店では、秋冬になるとコート類も売る。
(実は心の中では「外套」と呼んでいる。)
服は、毎年使い捨てに近い消耗品となって久しいのだけど、どうも私は潜在的に、そのことに「知らんぷり」をしているみたいなのだ。
この小説の主人公のように、一枚の外套を貴重なモノとして扱いたいのです。
現代の日本では、フリにすぎないけど、知らんぷりしていたい。
古い家具で、裏に墨で日付を書いてあるものがときどきある。
この家具は、持ち主にとってこの小説の「外套」だったんだなあと思う。
「○年○月○日、長男誕生」というのを見つけたこともあった。



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2009年07月08日 (Wed)

ずっとCD化を待ち続けて、やっと出た、プーさんの「イン・コンサート」。
これのA面「ダンシング・ミスト」を、ジャズ喫茶時代によくリクエストしてた佐藤敏行くん、元気かーい?
出たという喜びよりも、なんで今まで出さなかったの、という怒りのほうが…。
今ならいくらでもデジタル処理でできそうなことを、ツーエレピとツードラムでファンクな味をだしている。1970年だもん、すごいよ。
CG使わずにセル画でアニメ作るようなものかしら。
今聴くと、峰厚介のソプラノサックスが、線が細いなと感じるのは、CDだからだろうか。
昔のように、ラックスの真空管アンプとアルティックA7で大々々音量で聴きたい、と思った。
そのかわりといったらなんだけど、昔はほとんどくぐもった音で聞き取れなかった、ベースラインがとてもクリアで、いい演奏だということが初めてわかったりして。
アルティックA7ってそんなもんだ。(かな?)



2009年07月03日 (Fri)
火曜日、国立の「ハーバーライト」というジャズバーで、トラッドのライブがあるから、と同業の友人、蓮井さんから誘われた。
ピアノとクラリネットのデュオ。
今までも、トラッド好きの彼女から何度も誘われたけど、乗り気じゃなかった。
トラッドを生で聴くって?
CDでジョージ・ルイス聴いてた方がいいよ。なんか、一級品の骨董の、レプリカを観賞するみたいじゃん。
ずっとそう思ってた。
でもこの日は気が向いて出掛けたら、いや、充分に創造的でした。
よく考えてみたら、トラッドに限らず、バップも、モダンも、フリージャズでさえ、スタイルというものがあるのだ。
そのスタイルのなかで演奏するのだから、トラッドだけに抵抗があるというのも、ヘンかも。
そのなかで、いかに刺激的で、新鮮で、イマジネーションを感じられるか、だよね。
リクエストをうけてたので、私は「アレキサンダーズ・ラグタイムバンド」をリクエスト。(これのベッシー・スミス版が好きなのです。)
とても誠実な、いい演奏だった。
とはいえ、やっぱり次の日、店で一日中、ジョージ・ルイス、シドニー・ベシェ、J・R・モートンなどを聴いてしまっていたのでした。
2009年06月11日 (Thu)
閉店後ダッシュで、渋谷のミニシアターでやっているキヨシローのドキュメンタリー映画に行った。2000年のライブツァーを追いかけたもの。
告別式にも行けず、キヨシローとちゃんとお別れしてない気がしたのだ。
(たまらん坂には行った。ご近所なもので。)
音は悪かったけど、キヨシローの人となりがよくとらえられている、いいドキュメンタリー映画だ。
「中二男子」だ、と思った。
キヨシローは、五十代の皮をかぶった永遠の「中二男子」みたいなのだ。
反骨の人、という言い方は、当たってないと思う。
青空や風や、気持ちいいことを楽しみ、人との共感を求め、ちょっと受けねらいも考える、中二男子。
武道館満員にできる人が、バスツァーで、ちょっと場末感漂う小さなライヴハウスめぐりをする。
名付けて、「マジカデ・ミル・ツァー」。
こんなバンド活動の原点みたいなこと、やりたかったんだろうなぁ。
やれてよかったね、キヨシロー。
どこかの町で、路上ライヴしてる若者の、1メートルくらい前に座り込んで聴くキヨシローとメンバーたち、というシーンがあった。あの若者、さぞ感激だったろうな。
キヨシロー、今までありがとう。忘れないよ。
2009年06月03日 (Wed)

愛聴盤です。ウィル・アイ・アム。

今回は新譜のプロモらしいけど、どっかでサプライズライヴをやるんじゃないかと思って落ち着かない。
新譜が今日発売なのに、CDショップに行けなくて落ち着かない。
前アルバム「モンキービジネス」をひっさげての、武道館コンサートのときは、もう、堪能しました!
終わったとたん、もう一度最初から見たい!何度でも見たい!と思った。
みーんなうまくて、かっこいいの。
B,E,Pはヒップホップということになってるけど、ジミヘンやスライ&ファミリーストーンなどのブラックミュージック好きなら、絶対好きにならずにいられないと思うのです。
写真右のCDは日本製作の、ウィルのお仕事集。これはドライブ中に最適なのだ。
ウィルの最高の才能は、プロデュース力とアレンジ力にあると思う。
原曲を越えちゃうの。「パンプイット」といったらもうウィルのしか浮かばないし、「マシュケナダ」も、ナット・キングコールの「アンフォゲッタブル・ユー 」も、ウィルのでなければ物足りなくなってしまった。
去年アメリカ大統領選のとき、演説するオバマさんの後ろで、「イエス、ウイキャン!」と即興で歌ってる黒人たちの中に、ウィルを見つけて嬉しかった。
「あら、だれかと思ったら、うちのウィルじゃないの!」って。
早くツァー来ておくれ。



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