露地裏骨董。 気になる商品がございましたら、「商品の問い合わせ」欄からご連絡ください。詳細説明、追加写真などをお送りします。 国分寺市本町2-25-15 ℡ 090-1400-7141 12:00〜20:00(日曜13:00〜19:00)
古いものにも懐かしいものとべつに懐かしくないものがあって、幻燈機は、すごく懐かしい。
幼いころ、高校生だった叔父が家族、居候学生(昔はよくいて今いなくなったものに、居候というものがあったのを思い出した。子供の友だちとか、知り合いの子供とか。いい風習だったね。)を集めて、白い漆喰の壁に上映?した。
漫画のさるかに合戦とか、桃太郎とかである。
幼いこどもには楽しかったけど、大人にはいかがなものだったでしょう。
幻燈機で楽しんだ、その頃こそが、まさに幻燈のよう。
まだ仕入れたばかりなので、しばらく眺めていられるかなと思ったら、年輩の男性が即決買い。
こんなとき、顔では平然として、心では「あっ、まだだめ」オーラを発している。
バイトのひろかちゃんは、お気に入りのブリキの大型絵の具箱(革の持ち手がついて、中身もつまっていた)を、買おうとされたお客様に、絵の具箱ならこっちにいろいろありますよ、筆ならこっちにありますよ、とそれとなく阻止しようとしたが、買われちゃったそうだ。
古いものは一点物だから、気持ちはよくわかる。(店としては問題だね。)
sold out
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今一番気に入ってる売り物のホーロープレート。「はい、すみません!」という気持ちになる。
だいぶ前になるけど、田舎の小屋の壁からひっぺがしてきたような、巨大サイズの「金鳥蚊取り線香」の看板が、コレクターの方に売れたときは心底ホッとした。
店じゃなくて骨董市で売るべく、ワゴン車の横の窓から、巨大なニワトリをのぞかせて、いつも走ってたんだもの。
それ以来なるべく小さいものを、とこころがけてるけど、相変わらず看板好きです。
店のバイト、ルオーが某有名写真家に古いクスリビンをあげた件は、「小さい男の子が、ボクのタカラモノ、といってセミのぬけがらなどをプレゼントするのと、同じようなもんだな、と思った。
誰にでも通用しない。
セミのぬけがらを気に入ってくれるか、その気持ちがうれしいと思ってくれるか、どっちかじゃないと。
sold out
鉄のつり灯り。
骨董市で、「灯り専門?」と訊かれるほど、気がつけば「灯り関係」が集まってしまった。
瀬戸のタンコロ、燭台、油壺に油皿、ガラス灯明、などなど。
これは、昔の人が自家用に作ったもの。(売り物用だったら、こんなにゆがんだりしていない。)
業者は「江戸だ」と言って譲ってくれたけど、江戸はないと思った。でも逆らわす。
手仕事の実用品、に弱いのだ。
私の祖父は、「北の国から」の五郎さんなみに、何でも作る人だった。大正時代に身体ひとつで北海道に入植したら、そりゃ何でも作るしかなかったろう。
私の古いモノ好きを、夫は「おじいちゃんコンプレックス」だという。
この鉄の灯りは、鋳物職人の余技の自家用なのか、それとも昔の男の人は誰でもこれくらいのものは自作したのか、知りたいところだ。
鉄灯明台 ¥15000