露地裏骨董。 気になる商品がございましたら、「商品の問い合わせ」欄からご連絡ください。詳細説明、追加写真などをお送りします。 国分寺市本町2-25-15 ℡ 090-1400-7141 12:00〜20:00(日曜13:00〜19:00)
これは、子供イスにしてはかなり高額商品 (¥8000) なので、三ヶ月前ほどから迷いつつ、一個ずつ仕入れていた。
高額なのにはわけがあって、座面がボロボロの合板だったのを (合板は経年、湿気に耐えられないのです) 家具修理も専門とする業者さんが、背板と厚みを合わせたムクの板を探し出してカットし、つけかえ、色合わせをして、リフォームしたものだからです。
オリジナルのマイナスねじにもこだわりをみせています。
私はサビサビのねじ一本でもつぶさないように解体する苦労がよくわかるので、しかも仕上げるのが月一、二個がせいぜいなので、譲っていただいた値段は決して高いとは思わないのです。
いい 「直し」 だと思います。
で、おそるおそる店に置いていたのですが、三個とも、即決買いの方がいらっしゃいました。
今、四個めのが入荷中です。
安定性があるので、子供さんが成長されたときには、ちょいのり踏み台としても使えそう。
私のリフォームといえば、剥がし、塗り、本箱などの背板つけかえ、パテ直し、サビ落とし、サビ止め、洋服では、しみぬき、虫食い直し、ほころび直し、肩パッドはずし、ボタンどめ…などがせいぜいかなあ。
てまひまはただだと思ってるから惜しまないけど (ほんとは違うと思うけど)、あまり修理材にはお金をかけたくない。
修理した上に売れ残ったらかなしいんだもん…。
sold out
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珍しく詳しい説明書(昭和7年)が入ってたので、思わずじっくり読んでしまいました。
タイトル。
「能率増進の源泉は悩率(脳率のまちがい?)の増進にあり。」
(この誤字は、ダメでしょ。)
「エヂソンがかつて独逸に遊びし時、本器を見て嗚呼これなるかなと絶叫し頭脳の疲労を回復するにはこれ以上の妙器なしとまで称賛せし事によって『エヂソンバンド』と命名せられしエピソードを有するもので独逸が世界に誇る発明の一つである。」
「三ケ年の不眠が全治したとか気分がハッキリして記憶力が増進したとかいふ例は枚挙にいとまがない程である。 ともかく本器は煙草一本くゆらす間、人と対談しながらでも読書しながらでも汽車汽船の中ででも自由に使用でき、どこへでもポケツトに入れて持つてゆける軽量瀟洒たるものである。」
…小さな字でさらにえんえんと続くので、きりがないからやめよう。
要するにこの商品は、中が空洞になったアルミの小さな三角形をバンド状につなげたもので、おでこが冷えて気持ちがいい、というだけのものです。
昭和四十年代だったか、子供の学習雑誌の裏表紙のあたりに(あやしげな通販グッズが並んでたような…。)、このバンドの広告が乗ってた気がするのだけど、昭和初期からあるとは思わなかったです。
なぜこんなロングセラーになったんでしょ?
純情すぎるぞ、日本人。
昭和8年の二円は、高いのか安いのか。
箱書きまでして奮発して買ったバンドがなぜ使われた形跡がなく、箱も説明書も残ったままなのか。
ひょっとして家族のひんしゅくを買ったのか。
いろいろつっこみどころ満載のしなものでした。
顔パック中の女とエヂソンバンドした男って、あまり見たいものではないと思う…。
sold out
昭和30年代日本製のステレオ型蓄音機、入荷しました。
ウソです。
外見上は本物そっくりの、小さいオルゴール。
プレーヤーのフタと、下の二つのレコード入れ部分が開きます。
ターンテーブルにはソノシート風のレコードが置かれていて、アームをその上に置くとターンテーブルが回って曲が流れ、アームを戻すと止まる、という懲りよう。
オルゴールと言えば、当時小学生高学年から中学生くらいの女の子が、友達の誕生日プレゼントなどに選んだりしたもの、というイメージがあります。
つまり、がんばれば子供のお小遣いで買えるような値段のもの。
これを見たとき、精巧さに感心すると同時に、バカだねえ…と、少しあきれてしまいました。
どこの工場のおじさんが考えたか知らないけれど、この手作業の技術と情熱を、もっとほかの高額商品にむけられなかったのかなあ、って…。
でもだからこそ、こうして大事にされ続けて残ってきたんですけどね。
後世に愛されるなんて思ってなかったにちがいない、かわいい、日本のモノ作りのおじさんたち、です。
(この文を送信する前にSOLD-OUTしちゃいました。 ちょっと残念…。)
sold out