露地裏骨董。 気になる商品がございましたら、「商品の問い合わせ」欄からご連絡ください。詳細説明、追加写真などをお送りします。 国分寺市本町2-25-15 ℡ 090-1400-7141 12:00〜20:00(日曜13:00〜19:00)
ケメックスが似合わなくて、じゃコーヒー器具に何を使っているかというと、ただのホーローのビーカー状のもの。(口のほうが少し細くなっている。)
結婚してすぐに、吉祥寺パルコの 「キッチンハウス」 というお店で買って (安物でした)、もう30年以上毎日使っています。
コーヒーポットはガラス製で目盛りもなきゃいけない、と思ってる方がいたとしたら、それは思い込みですよ。
マグで4杯分+α。 すごく使いやすいです。
マグはこれまた30年選手のファイヤーキングの白無地。 電子レンジのない時代のものですが、毎日レンジにもガシガシ入れてます。
ハリオのミクロップという金属メッシュのフィルターは、一代目を15年くらい使ったら穴があいてしまったので、買い替えようと同じのを探しましたがすでに製造中止。
なんとか在庫のある店を見つけて、今さらだけど大事に大事に使っています
金属メッシュフィルターにしてから、「紙」 を買う手間とお金とストック切れの恐怖から解放され、さっぱりしました。
紙、特にみざらしの紙を使ってたときは、落とす前にお湯で濡らしたときの漂白臭が気になってました。
喫茶店時代に使ってたネルのフィルターは、使用後洗って水に漬けておいても、すぐに酸化臭がしてきてしょっちゅうとりかえなければなりませんでした。
結果として30年選手になってしまった、というものは我が家に少なくありませんが、よく売り口上で、「これは一生ものですよ!」 とか 「二代持ちますよ!」 とか言われるのには、私は全く信用していません。
そのモノの持ちを信用していないのじゃなくて、自分の好みが一生変わらないということを、まず信用していません。
長持ちしてるのに好きじゃなくなったモノと暮らす、って結構つらいし、捨てるなんて(高価だったら特に) 罪悪感でいっぱい。
壊れてくれないかなあ、って内心願ってたりして。
今長く使ってるな、というものは、たまたまであって、「馴染み」 に勝る使い心地のよさはない、ということかなと思います。
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気がつけば我が家には、あちこちにゴムの爬虫類がへばりついている。
バージル・トレーシーにホールドアップされてる猿人ゴロー、とか…。
でもね、みんなすんごく小さいから。 (なんかのいいわけ。)
隣のスナックのおばさまの家猫が脱走したらしく、「うちの猫しらない?」 といいながら、毎日懐中電灯で探しまわっている。
じつはそのコはときどき店内に入ってきて、二階までいこうとしているのでした。
でも私と目が合うと、ビュッと逃げていってしまう。
無人の家と思ってるのね…。
おばさまと猫が、毎日店ですれ違ってます。
道路でもすれ違ってるのが見えます。
でも、なす術なし。
話かわりますが、先日しばらくぶりに、近所の大手百円ショップに行ったときのこと。
ガラスコップや、お茶碗などに、日本製、というシールを貼ってるのが増えてることに、軽いショックを受ける。
前に、「百円ショップに卸してる日本のメーカーは、泣きながらやってるんだよ。」 という話を聞いたことがあるのです。
お茶碗には 「有田焼」 のシールがあるのも多い。
これは、どうとらえたらいいんだろう?
いくら中国の人件費が上がってコストが日本製に近づいたからって、日本人が日本の工場で作ったものを、一個百円でペイするわけはないと思うのだけど。
やっぱり、「泣きながら」 やってるのだろうか?
だとしたら、牛丼競争と同じく、消耗戦としか思えない。
「自分の首を絞める」 どころか 「息の根を止める」 行為のような気がするのだけど…。
( 90年代だったかな、リーヴァイスが、アメリカ生産を百%やめて、フィリピン工場製にすると聞いたときも、そう思った。
ブランドへの信頼や憧れが醸成されるには、長ーい年月がかかるのに、憧れをなくすのは、一瞬。
信頼されるものを作り続け、世界の富裕層に売ればいいじゃない、と思ったけど、そう単純な話じゃないのでしょうね…。)
それとも、製造工程の一部、あるいはほとんどを中国などに外注し、販売製造元だけを日本メーカーにしている、ということでしょうか?
じゃ「 Made in Japan 」 って、いったいどこまでのことを言うのでしょう?
露店が二日続いてくたくたです。
今週末も二日続きだー。
合い間にひまな店でゆっくり休みたいところですが、直し、直し、直しの山が待っている…。
人づてに、引き出し箱を探している方がおられるということで、よりどりみどり在庫はあるのですが、御来店できないとのことで写メでいろいろ送信しました。
「明るい、木肌の色」 をご希望とのこと。
色ってなんとでもなるんですよ、とお答えした手前、候補品をいくつか 「明るい木肌色」 に。
じつは、ピンときたんです。
新品のおしゃれな雑貨屋さんでよく見かける、使い古した風情の、カントリー調の、家具の色。
はがしながら、「古道具をコピーした新品」 に近づけるべく、逆コピーするなんて、なんだかヘンなことになってるなあ、と思いました。
写真上のは枠の黒漆をはがし、顔の木の色も明るく。
下のは、焦げ茶のニスをはがして木肌色にしたものの、塗装はまず保護のためなんだよなあ、割れや反りで長持ちしなくてもしらないよ…、と思いながら、迷ってまたこっそり透明ニスを塗ったので少し暗い色になってしまったのでした。 何やってるんだか。 (だって組み木のつくりなんだもん。)
同業N君のはなし。
家具職人の方がいうことには、テーブルやいすは作れても、引き出し箱は絶対作れないそうです。
あ、技術的にではなく、価格的に、三万以上とかとんでもない値段になってしまうので、とても作れないということらしいです。
このミラーは、イギリス。市場で盆で回ってきたとき、3500円までだったら、買おうかなと思ってたの。
一面にワレがあるし、誰も欲しがらないだろう、と思ったので。
ところが、いるんですねえ、必ず欲しいモノがかぶる方たちが。
どんどん競り上がって、いつのまにか落としてしまったよ、わたしが。 9000円で。
あーあ、と思って。
下りる、ということを癖にしないとね、おとななんだから…。
仕入れにはいろいろな方法があって、一般からの買い取り、市場、こむかいなどがあるけど、最近思うのは、この業者だけの市場が、一番高いかもしれないなあ、ということ。
考えてみたら、「古いモノが一番好きな人たち」 が何十人と集まっているのだ。
一般世間と違うのだ。
いくら見事な伊万里の大皿が出たからって、「いいねえ」「イイネー」「イーネ!」 と声が飛び交う集団世界って、ほかのどこにあるのよ。
かくして、「業者人気」 で高値でしか仕入れられなくて、でも一般にはあまり見向きもされないもの、ってゴマンと存在する。
そういうモノは、いつかまた業者間で売り買いされることになる。
「青年Aのギャルソン」 と同じでね、ときどき、これはゲットしたい、いくらでも! という気分になるときって、あるのよ。
ちょっとアナーキーな気分でね。
でも、95%くらいは、つつましくやってるつもりです…。
パッチワーク、なんて言葉は似合わない、業者市場でときどき出る、古布のつぎはぎ布。
エコ、という言葉も似合わないな。
古布を重ねて縫い合わせてるものはずっしりと重く、こたつがけや冬布団の補助などにしたのだろう。
「つぎはぎ」 と 「ボロボロ」 ほど評価が高い。
とはいえ、大きな破れはさらに古布でツギをあてたり、小さな破れは返し縫いでステッチを入れてからでないと、実用品として売れないのです。
その作業をしていると、なぜかしんみりしてくる。
買われた方も、「直し」をひきついでくれるように、と思う。
破れるたびにステッチを入れ続けていくと、このつぎはぎ布はいつか壮大な 「刺し子布」 になるだろうなあ、と想像したりする。