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露地裏骨董。 気になる商品がございましたら、「商品の問い合わせ」欄からご連絡ください。詳細説明、追加写真などをお送りします。                                                  国分寺市本町2-25-15     ℡ 090-1400-7141   12:00〜20:00(日曜13:00〜19:00)

2024年11月23日 (Sat)
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2013年05月03日 (Fri)


⟨日本国民は、 恒久の平和を念願し、 人間相互の関係を支配する崇高な理想を深く自覚するのであって、 平和を愛する諸国民の公正と信義に信頼して、 われらの安全と生存を保持しようと決意した。
われらは、 平和を保持し、 専制と隷従、 圧迫と偏狭を地上から永遠に除去しようと努めてゐる国際社会において、 名誉ある地位を占めたいと思ふ。
われらは全世界の国民が、 ひとしく恐怖と欠乏から免れ、 平和のうちに生存する権利を有することを確認する。⟩


空疎な文ではありません。苦渋と悔恨をかみしめて生まれた、 志しの高い、 覚悟の文だと思います。
一国のみならず世界の理想を語っているのは、 語らざるを得ないところまできたのだと思っています。

「飛び抜けて格調が高い。」 と言ったのは、 軍国少年だった自らを徹底的に対象化した吉本隆明氏。
「平和の種は、 権兵衛がまこうがアメリカがまこうがいいじゃないか。」 といったのは、 戦災孤児だった野坂昭如氏。





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2013年04月05日 (Fri)


先週の日曜日。 学芸大学構内で。

車で1時間半ほどのところで暮らしていた母が、  一人暮らしが出来なくなって七年になる。
同居しようと言っても引っ越しをはげしく嫌がった。
まだ何でも出来る、って。
ヘルパーさんを派遣してもらっても、  罵って家に入れなかった。
昔から極端にわがままな人だった。

八十代になってうまく歩けなくなったとき、  杖やシルバーカートを買ってあげても使うのを嫌がった。
人に見られたらかっこわるいって。
見栄っ張りで、  亡き連れ合いの職業も自分の職業も、  ありえないほど地位をエスカレートさせて人に自慢していた。  ほとんど空想の職業になっている。

杖をつくどころか、 ピンヒールで外出し石階段を転げ落ち脳挫傷で入院したのが、  一人暮らしが出来なくなった始めである。

桜の季節になると、
あの時私のいうとおりにしていれば、  車椅子ででも桜を見に行くことが出来たのに、  ばかだなあ、  と毎年思う。
押したのに。
老いていくことを受け入れるのがほんとに下手な人だった。

それとも、 と思う。 
むりやりこっちに連れてきても早死にさせたかもしれない。
病院だから寝たきり状態でも長く安定しているのかもしれない。
桜を見るのと、  どっちがよかったのだろうか。
わからない。

自分はもっと上手に老いていくことができるのだろうか。
私は、  おしゃれな杖やかっこいいカートを探そう。
車椅子ならベンダ・ビリリみたいのがいいな。

団塊の世代って、  母とどっこい老いるのが下手そうな気がするよ。







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2013年03月15日 (Fri)
「それぞれができる範囲のことをやればいい。 木を残すことと近所を掃くこととは、 価値としては同じではないかと思うのです。」(宮崎駿)

これは内田樹さんの 「贈与のサイクル」、 坂口恭平さんの 「新政府貨幣」 と同じこと言ってるかなと思う。

ギブ&テイクを50:50じゃなく51:49にしたら、
全部の人じゃなくても半分の人でもそうしたら、
それはもう経済になり、  世の中すごく生きやすくなるのでは、  と想像したりする。

こんなことを考えだしたのは原発事故後のことだった。
「原発0にすると経済が悪化するぞ論」  に対して、
意識を持って  「互助社会」  になるしかないのでは?  と思ったのだった。
例え全カバーできなくても、  少しでもみなが生きやすくなればそれでいいのである。
経済向上も本来それが目的だったはずなんだから。
…なんかすごく単純化してる気がするけどね。

私が貰った、  一番おしゃれなギブの話。
昔、  夫の赴任先に引っ越したとき。
早朝、  初対面の夫の同僚が二人、  空港に車で迎えに来て入居先のアパートまで連れていってくれた。
初めて足を踏み入れる部屋。
がらんとした部屋のダイニングテーブルの上に、  小さなマーガレットの鉢植えだけがぽつんと置かれていた。
おもいがけない無言の 「ようこそ」。
そこだけスポットライトがあたってるようだった。

二人が帰ったあと、  若いほうの一人がすぐ車で戻ってきた。
何も食べるものないだろうからと、  テイクアウトのハンバーガーとドリンクを渡してまたすぐ去っていった。
(思いついたこの行為をもう一人の同僚の前ではしたくなかったのだろうね。)

心細さがすっかり消えた。
かっこいい、  と思った。
彼らは社命で送迎しに来ただけだけど、  少しの余分をくれたの。

貰った 「ギブ」 というものは、  何年でも反芻してるとどんどん利子がつくんだよ。
利子ごとだれかにリターンされる。
このときのことが基準となって、
「同じくらいさりげなくてかっこいいことか?」
と探ったりする。

無意識に1のギブをできる人もいっぱいいるけど、  もっと増えていかないと経済にはならないんだな。
これが制度になったらだめなんで、 
制度になったら逃げ水のように逃げるもんなんで、
「暮らしやすさ」 なんて自然に醸し出されるものなんである。 
同調圧力になってどうする。

こんなことは、  原発0のための対案にはならない?  まあ、 ならないかな …。
でも 多少の不便はいいかという気分になるだけでもいいのでは。

「自分は人に分け与えるものなど何も持ってない、 という人は、  贈与のサイクルから外れるのである。」(内田樹)

外れたくないのです。






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2013年03月11日 (Mon)

昨日の布多天神骨董市での午後。
「あれなんだ?」 の誰かの声に北の空を見上げると、黄色い空がやってきた。
黄砂だ黄砂だよあれが黄砂かわーこっちに来る! の声が飛び交う。
あとで聞いたら 「煙霧」というものだったらしい。 
どっちにしろ嬉しくない。
荷がぜんぶ砂でジャリジャリになり全員早退気味に撤収。



二年前の震災直後の、 とても気が重かったここでの骨董市を思い出す。
石巻の友人と連絡がつかなかった。
スーパーの棚からパンやインスタントラーメンが消えはじめていた。
緊急の一大事にこんな必需品じゃないモノを売ってる場合か。
非常時に骨董?
いやいつの困難な時代でもこの商いは続いてきたんだから …。
いろいろな思いが交差して、  ほとんど折れかかっていた。
被災地の方々とは比べものにならないけど、  あの日みな何らかの傷を負ったのだと思う。



被災地の方々の、  個々の事情やがんばりや苦難のなかでのちょっといい話を、  感傷の紗をかけて報道するメディアに違和感がある。
そういう話もいいとは思うけど。  知っといた方がいいと思うけど。
思うけど、
もっと掘り下げて言わなければならないおおもとのことがあるんじゃないのと思う。
新聞TVなら。
何を反省すべきなのか、
今後の長いスパンでの展望はどうあるべきなのか。



まるで原発事故などなかったことになっている施政と経済政策。
原発事故以前の既視感でいっぱいで、
過去の国から来たゾンビをみるみたいな。





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2013年03月06日 (Wed)
先日の骨董市でもうひとつの嬉しかったこと、  というか、  おおいに恐縮してしまったこと。
ブログの読者だという男性の方が、  わざわざ人に場所を尋ねながら会いにいらしてくれたのです。
音楽の記事をさかのぼって読んで、  それを参考にジャズを聴きはじめた、 
 …って聞いて、  それはいけませんっ、 とすぐ思いました。  
あんなレビューにもなっていない、  ビリーで泣いたとかの個人的な思い出や思い入れや印象評やらは、  なんの参考になりません。
責任とりませんよ。
私は音楽については、  ああいう風にしか書けないのです。
世間一般の人気度とか、  古い新しいとか、  占める位置とか、  もうどうでもいいと思ってる。

自分の嗜好がかたよっていることも身に沁みてるのです。
昔のジャズ喫茶時代を知っている人たちはきっと口をそろえて言うでしょう、  道を間違えるぞと。

もっといろいろ聴いてみたいとおっしゃっておられました。
昔  「ロリンズ」  のときに書いた気がするけど、
自分がいいなと思ったミュージシャンのよい時の演奏のを繰り返し聴くのがいいような気がします。
あくまでも、  自分の耳だけで。

たとえば、  この方がクリフォード・ブラウンにはまったとするでしょ。
そしてその柔らかい音色、  湧き出るアドリブ、  かわいい素直な性格 (たぶん)、  歌心、  そんな魅力を十分に感じ取ったとしたら、
ほかの何を知らなくても、
ほかの誰を知らなくても、
たった一枚のレコード分しか知らなくても、
私はこの方を断然、 「ジャズに詳しい人。」 と思うよ。

ジャズってどうしてお勉強モードになりがちなんでしょうかね。
ビートルズやストーンズやユーミンやを好きになるようにして自然にはまることって、  ないもんなんでしょうか。
それだけ、  ぱっと聴いてとりこになるだけの魅力がないってことなんでしょうか。
自分の場合は?   昔すぎて忘れた。

レビュー本もいろいろ出ていますが、  あるていどいろいろ聴いてから読みはじめたほうがいいのではないでしょうか。

あくまでもね、  一つの意見ですからね。
昔から聴いているリスナーの方は、  こんなときどんなアドバイスをされるのかなあ。
それとも、  いっさいしないのかなあ。

私はパソコンさわらないから見ることが出来ないけれど、  今はYouTubeという便利なものがあるのでおおいに参考になるかと思います。






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