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露地裏骨董。 気になる商品がございましたら、「商品の問い合わせ」欄からご連絡ください。詳細説明、追加写真などをお送りします。                                                  国分寺市本町2-25-15     ℡ 090-1400-7141   12:00〜20:00(日曜13:00〜19:00)

2024年11月24日 (Sun)
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2011年04月11日 (Mon)
大地震のあと、JーWaveが使い物にならなかったので、(地震直後からしばらくどうでもいいBGMを流しっぱなしで、人の声の放送をしなかった。 局ごと避難しちゃったのかなと思った。 ダメじゃん、ラジオとして。)
店では、折々にニュースが入る民放に切り替えて毎日聴いていた。
でも。 DJの 「日本はひとつ」 「日本人はすばらしい」 のかけ声や、「応援ソング」 のオンパレードにちょっとイライラしてきてね…。
こういう放送に元気づけられる被災地の方々も現にたくさんいらっしゃるだろうから、全然文句を言う筋合いじゃなくて、自分がスイッチを切ればいいだけの話です。

で、もやもやした欲求不満を解消すべく、ひさびさに大々音量で聴いたのが、セシル・テイラーのピアノソロ、「インデント」。
店のBGMとしてはあるまじきアルバムですが、今日は雨だからいいやと思った。(けど、二人の方が入口て帰られた。)

昔は過激だと思っていた同じC・テイラーの「コンキスタドール」 や 「カフェ・モンマルトル」 などを今聴くと、全然フリージャズに聴こえなくて、きわめてオーソドックスな主流派ジャズに聴こえて、あれっと思ってしまう。
それは 「かつてのアバンギャルドが古くなりました」 ということなのでしょうか。
でも、いまでも十分過激で古さを感じさせないのが、この 「インデント」 です。
フリーで、かつスウィングしているなんて。
聴いていくにつれ、どんどんハイになっていくのでした。
特に後半 (LPでいえばB面) は、恍惚。
聴き終わるとなんてスカッとしてること!

聴きながら、ふと、「りょう (当店バイト) はこれ好きかなあ。」 と思った。
(以前最初に薦めたバド・パウエルの良さを一発でわかってくれたので。)
(あ、よけいなお世話的店主…。)
後日、薦めてみたら、「おお!気分です!」 と言った。
これ聴きながら絵を描いたらヤバい、と。
ほら、やっぱりね。
年齢でもジャズ歴でもない。 良さが分かる人には分かるんだ。

ジャズピアノで誰が好き?ときかれると、いつも 「バド・パウエルとセシル・テイラー。」 と答えてきた。
この二人、かけ離れているようだけど、共通点いっぱいだと思う。
どちらも、黒人テイストがいっぱい。
そしてどちらも「癒し系」 音楽好きには嫌われてる。

ちなみに、フリージャズのLPは、ずっとCD化を忘れられているものが多い。
この 「インデント」 も、知り合いにLPから作ってもらった。
いつも聴きたいわけじゃないんだけど、無性に聴きたくなるときのために、ドン・チェリーの 「相対性組曲」、AEOCの 「ピープル イン ソロー」 などのCD発売を切に望みます。
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2011年03月30日 (Wed)
誰でも、心の重しになるような、困難の時の支えになるような、作家や一冊の本があるのではないかと思います。
昔知り合った女の子は、「私には坂口安吾がいるからだいじょうぶ。」 と言っていました。

自分の場合はというと、ずっと、吉本隆明の 「初期ノート増補版」(試行出版部) で…。 
どうしても、そうなのです。
ほかに山ほど読んでも、そうなのです。 しかたがない。


〈 …生れ、婚姻し、子を生み、育て、老いた無数のひとたちを畏れよう。〉
〈 もう、ひとりの先達もいなくなった。 奥深い静寂について、又茫漠たる海について、あきらかに今しずまうとする人類の寂しい夕暮れについて、あの不気味な地平線の色について、誰が僕といっしょに考へてくれるか。 〉
〈 仮りに僕が何者であらうとも、僕の為すべきことは変わらない。  〉
〈 けっきょくは「そこ」へゆくに決っている。 だから僕は「そこ」へゆかうとする必要はないはずだ。 「ここ」をいつも掘下げたり切開したりすることの他に、僕に何のすることがあるといふのか。〉
〈 あの正号から出発していく幸せなひとたち。 僕は先づ負号を充たしてから出発する。 〉
〈 あいつもこいつも 賑やかな奴はみんな信じられない どうして 思想は期望や憧憬や牧歌をもつて また 絶望はみみつちい救済に繋がれて提出されねばならないか 〉

違う本ですが、

―〈 エリアン おまえは此の世に生きられない  おまえはあんまり暗い 〉―
―〈 エリアン おまえは此の世に生きられない  おまえは他人を喜ばすことが出来ない 〉―
―〈 エリアン おまえは此の世に生きられない  おまえの言葉は熊の毛のように傷つける 〉―
―〈 エリアン おまえは此の世に生きられない  おまえは醜く愛せられないから 〉―
―〈 エリアン おまえは此の世に生きられない  おまえは平和が堪えられないのだから 〉―

この 「エリアンの手記と詩」 は、彼の起点、と思う。

いつも、いつだって、吉本さんが分かってくれている、という気持ちでいっぱいでした。
と、いう人たちが、多分自分のほかにもおおぜいいて、それが吉本主義者とか信者とかやゆされるゆえんでしょうね。 いいの、べつに。
吉本自身は、こういうふうに依拠されるのは心外だと思う。

こういう 「負号感覚」 を抱いてしまうのは、まあ、青年期特有のナルシズムです。
ナルシズムではあるけれど、こういう心性を通過していない思想家を私は信用していない。

大衆からの極度の疎外感と、大衆性への憧憬美化のアンビバレンツ。
彼の膨大な思想体系は、そのうえに成り立っているのだと思う。
後年の彼の状況への発言は、違ってるなとか、とんちんかんだなと思うところもあったりするのだけど、でも。
彼の仕事を部分的に批判する人たちの言葉が、(私には) 痛くもかゆくもないのは、その人が 「青年吉本の負号の心性」 に共鳴したことがあるとは感じられないからだと思う。

そして、このところ、繰り返し思い出しているのは。

〈 ぼくはでていく
  冬の圧力の真むこうへ  ひとりつきりで耐えられないから
  たくさんのひとと手をつなぐといふのは嘘だから(略)  
  ぼくの孤独はほとんど極限に耐えられる
  ぼくの肉体はほとんど過酷に耐えられる
  ぼくがたふれたらひとつの直接性がたふれる
  もたれあふことをきらつた反抗がたふれる 〉 (ちひさな群への挨拶)

ちょっとね、最近、ガソリン不足(解消してきました)や物不足や停電やの現実的なちょっとした困難などと比べられないくらい、ある雰囲気に呼吸がくるしくなってきたので…。
2011年02月11日 (Fri)

という本をたまたま書店で見かけたので読んでみた。

経営していた映像制作会社が破綻し、それまでの趣味を生かして骨董業に転身した方の手記。

骨董免許(鑑札)を取って、市場へ行って、骨董市デビューをして、店を構えるまでのことを書いているのですが、とくにどうという内容では…。
私の周囲を見回しただけでも、もっと内容のあること書けそうな人はいっぱいいそうだな、と思いました。

なにより気になったのは、この方、ひがみっぽいのです。
「鑑札、なんて、犬じゃあるまいし。」 とか。
露店商を 「市民社会からはぐれた」「落ちぶれた人達」 と見て、「自分も仲間入りか。」 と嘆いたり。
(へええ! と思ったよ。)
市場で「オッサン、邪魔だよ!」 と言われて、「この歳になって居場所もないとは。」 と嘆いたり。
(荷運びの通路をウロウロしてたら邪魔なんです。)
会社を経営していた還暦すぎの人って、プライドが厄介なのかな…。
私にはわからんです。
「生き方」 というわりには、この仕事五年でやめてるし。

んで、この本読んでみようという方がいらしたら、差し上げますが…。



2011年02月09日 (Wed)

ハンコックの新作。 意外によくて、ここのところ毎日聴いている。
表題作 「イマジン」 と二曲目 「ドント・ギブアップ」 で歌ってるのは、ピンク。
パワフルだけど品のないお姐ちゃん、と思ってたけど、しっとりとバラードを歌うと、あらためてうまいなあ、と思う。
ボブ・マーリーの「エキソダス」を歌うのは、ケイナーン。
他にも、チャカ・カーン、ジェフ・ベック、マーカス・ミラー、ジョン・レジェンド、コノノNo.1 など、ビッグネームがずらりで、ハンコックの動員力?に感心しました。

四、五年前だったか、ハンコックとウェイン・ショーターを聴きに行き、「イン・ナ・サイレント・ウェイ」「イッツ・アバウト・ザッツ・タイム」 などの演奏を聴いて、あまりの情けなさに、泣いたことがある。
ああ、こんなになっちゃったのか、あのかっこよかったショーターが…、と思ったら、泣けてきた。
ハンコックのほうは、衰えというより、やる気のなさ、だったかもね。

このところ、「プロジェクト」、「企画もの」 づいてるハンコック。 そうきたか、と思いました。
演奏が衰えても転んでも、ただでは起きない精神は、さすがだな、と思いましたね。
アイデアも実力のうちですからね。



2011年01月11日 (Tue)
渋谷 「ユーロスペース」 で。
久しぶりに渋谷百軒店を歩きました。
ブラックホークもスィングもBYGも音楽館もサブも我がありんこも、すでになかった。 わかってたけど。
健在なのは、カレーのムルギーとクラシックのらいおんと道頓堀劇場だけでした。 
円山町のラブホのロココ調の建物群が侘びていい感じだったので、観賞しながら映画館へ。

映画、心配してたよりも、よく出来ていました。
(いったいどんな出来だと思ってたんでしょうね…。)
好きな原作の映画化となると、誰だって心配だよね。
リアル北海道弁と、加瀬亮と、猫を抱いたおばあさんと、鉛色の津軽海峡がよかった。
もう、思い入れがあるから客観的に観られないです。
庶民を描くといえば、今村昌平。 (七十年代までの)
今村昌平が撮ったらどうだったかな、とちらと思った。 (しつこいけど 「楢山節考」以前の。)
夫は 「小津だったら?」 と思ったそうな。
それはないな…。
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